フレイルを予防しよう

2018/06/20 お知らせ


フレイルって何?
 フレイルという言葉は、日本老年医学会が提唱し、そこから広まってきた言葉で、語源は英語のフレイルティ=虚弱という意味です。
 「介護が必要となる状態」と「健康」の中間地点。つまり、介護が必要とまではいかないけれど、様々な機能が衰えてきた状態とされています。多くの方は、フレイルを経て要介護状態へ進むと考えられていますが、高齢者においては特にフレイルが発症しやすいことがわかっています。
 超高齢社会において、フレイルに少しでも早く気付き、まずは自分自身の問題として受け入れること。それをみんなで理解し、次の行動に移すことがフレイルの予防につながります。

フレイルの3つの要因
フレイルは、加齢による体の変化、心の変化、社会的、環境的な変化の3つの要因が合わさることにより起こります。

●体のフレイル・サルコペニア
 フレイルの最も大きな原因の一つが筋肉の衰えです。加齢や疾患により、全身の筋力低下が起こる現象、または歩くスピードが遅くなる、杖や手すりが必要になるなど、身体機能の低下が起こることをサルコペニアと言います。筋肉の衰えは、転倒・骨折のリスクを高めるだけでなく、こころのフレイル、社会的なフレイルにもつながっていきます。

●こころのフレイル
 「転んでしまった」「青信号で渡り切れなくなった」「重い荷物が持てない」など、筋肉の衰えを感じる頻度が高くなるにつれ、現れるのがこころのフレイルです。外出する意欲が低下する、食事を作るのが面倒…など何をするにもおっくうになってしまう状態を言います。さらに記憶力、認知力の低下からうつ状態になったり、認知症になるリスクを高める原因の一つとなります。

●社会的なフレイル
 外出をする回数が減ると、人との交流、社会とのつながりも減ってきます。周囲の目に触れない閉じこもりがちな生活から孤立化につながるケースもあります。周囲の人も、心身や生活の実態をつかみにくくなるため、必要なサポートが遅れてしまう原因にもなります。

フレイル予防のポイント
 フレイル予防のポイントは『運動』『栄養』『社会参加』の三位一体です。加齢に伴い進むフレイルには、筋力低下など身体的な虚弱だけではなく、社会性の虚弱やこころの虚弱も大きく影響します。医療生協の健康づくり運動を通じてフレイル予防を大きく広げましょう。